バイオグラフィーとステートメントの書き方

こんにちは!

 

今回はバイオグラフィとステートメントについて考えていきたいと思います。

 

僕のような画家に限らず、何かを作っているような人は全て当てはまる内容です。

 

どこかで作品の展示を行う際に、主催者側から

 

「バイオグラフィーとステートメントを送ってください。」

と言われることがあります。

特に海外の展示の場合は必ずと言っていいほど求められる内容となっています。

 

バイオグラフィー?ステートメント?何それ?

 

って感じの方がほとんどなんじゃないでしょうか?日本人には馴染みのない言葉です。

 

日本の展示では自分のプロフィール(簡単な自己紹介と展示実績など)を作品と一緒に展示するくらいのが一般的ですから、それ以上のことを求められてもどうすればいの?ってなっちゃう人が多いんじゃないかなと思います。

 

でもバイオグラフィー(以下バイオと表記します)とステートメント(以下ステートと表記します)って実はめちゃめちゃ大事で、この2つの出来次第で作品が売れるか売れないか、そういうところまで左右されてしまうと言います。

 

ですから、プロフィールだけ書いておけばいいやって感じでやってると、自分の知らないところで大損食らってるかもしれないんです。おーこわ。

 

なんでそんなにバイオとステートが大事なのか。

それは海外では画家だったり写真家だったり、そういうのが全部ちゃんとした職業として認知されていることに由来するそうです。

日本って芸術家が生きていく環境が整っているとは言えませんが(個人的感想)、海外はさすが、国によっては芸術家として飯を食っている人が結構いて、だから「芸術家」は職業(ビジネス)として成り立っているという背景があります。

 

そうなってくると、芸術家でもビジネスとしての立ち位置が必要になってきます。

 

ブランディングとかマーケティングとか、まあ簡単にいうと「自分というブランドの自己アピール」が非常に大事ということです。

 

それって例えばアパレルブランドが自分のブランドの生い立ちとかを語り、服作りのコンセプトやこだわりを語り、ファンを作っていくみたいな。

それと全くおんなじです。

 


じゃあその考え方を踏まえて、、、

 

バイオは自分というブランドの生い立ちを語りましょう。

 

「どのようにしてこのブランド(芸術家としての自分)は誕生したのか。

なぜ作品を作っているのか。そしてどこに向かって行くのか」

 

端的にいうとその辺を語りたいところです。

この時点で日本的なプロフィールとは全然違うんだということがわかりますね。

 

そしてバイオは自分のことを3人称で描くのが一般的です。

 

「バイオグラフィー」は日本語訳で「伝記」ですからその形式なのですね。

誰かが自分のことを伝えている風に書きましょう。


 

ステートメントは展示作品の説明です。

 

説明といっても制作年や技法とか、そういう表面的な話ではなく、

この展示・作品を作った背景や自身の思いなど、本人からしか語れないような部分の説明です。

 

鑑賞者は作品にストーリーを求めています。

ストーリーも作品の一部だからです。

 

むしろ、今の時代なんでも作品となり得ますから(現代アートとか特にそんな感じですよね)、

どのような作品であろうが、「なんでこれなの?」に答える説明は求められない方がおかしいと言ってもいいくらいです。

 

なので特にステートメントの方は毎回しっかり作った方が良いと思います。

 

 

そして、ステートは一人称視点で語っていきます。

 

 

繰り返しになりますが、鑑賞者が気になるのは、

 

「この人は何故このような作品を作っているのか?」

 

というところです。

 

何故この人はこのモチーフを選んだのだろうとか、こういう描き方をするんだろうとか、

その辺の意図を知りたいと思うものです。

そこに答えるのがステートメントの役割です。

 

ステートメントを読んでから作品を見てもらって、「なるほど、確かに!」

という風に思ってもらえるような文章が良いステートメントなのかなと感じます。

 


 

バイオやステートってとても大変な作業なのですが、自分の思いを文章化することによって色々気づきもあります。

 

その気づきは確実に次の創作活動に活かせるような、とても大事な発見だったりしますので、

バイオやステートを初めてちゃんと書くという方はぜひ本腰を入れてやって見てくださいね!

 

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